水石山
大気が不安定・・・
各地で豪雨被害が出ていたり、幸いにして自分の地元いわき市では被害が出るほどの豪雨も無く過ごせているけど、それでも突然の土砂降りなんかは続いている。
カヤックで沖に出ていても、天候急変により緊急的な撤退を余儀なくされた経験は、今シーズンに限らず何度かある。
それで、ふと考えてみた。
天候急変を警戒しながら、カヤックはどれだけ沖に出ていられるのだろう。
その指標となるものはないのだろうか?
代表として雷について考えてみた。
動力船であれば避雷針を装備していたりするのかもしれないけど、参考までに調べてみたら数十万とか数百万とかの値段みたい。
カヤックに装備するのは現実的ではない。
で、あれば、雷が鳴り出したとしても撤退が間に合う距離感で浮いてなきゃならない。
その距離とは?
100m?1km?10km?
どうやったら指標を示せるのだろう。
試しに雷の移動速度を調べてみた。
そしたら概ね10~30km/hと出た。
ここから試算するならば、安全側に30km/hを採用して計算すべきだろう。
そして、ここでは落雷地点=積乱雲として考える。
つまり、積乱雲に気付いてから30km/hの速度で迫って来る雷が自分の真上に到達する前に着岸できることを目的に、計算してみる。
では積乱雲には、どの時点で気付くのだろう?
当然ながら、どれだけ晴れて視界良好だろうが、山に隠れていたのでは見付けられない。
いわき市民としては、生まれからずーっと見続けてきた景色として、水石山がある。
※中央に点のように写ってるのはナブラ撃ちしてる、どむオ君
海上で、どの地点に浮いているのか、その角度にもよるけども、おおよそ水石山よりも西側で発達している積乱雲については、海抜0m地点からの視界では見付けられない気がする。
では水石山は、海からどれだけ離れているのだろう。
それぞれ利用している出艇地を比べてみて、近くとも概ね20kmくらいは離れてるみたい。
つまり20km先で見付けた積乱雲が30km/hの速度で迫って来て、真上に到達する前に着岸できることが求められる。
20kmの距離を30km/hの速度なら、単純に算数ですが40分の時間が掛かる。
つまり40分で着岸できる距離に浮いている必要がある。
では、漕行速度は?
これは概ね6km/hで計算すれば良さそう。
ただしこれは、通常時の速度であることは忘れちゃいけない。
6km/hの速度で40分間に漕ぎ戻れる距離は・・・すなわち4kmである。
そこに強風が伴ったり、海面がラフだったり、自分の体調の問題とか加味したら、どうだろう。
ここまで具体的に計算したのは初めてだけど、元々が自分は、概ね岸から2km圏内を基本として、たまに海況が良くて3kmくらいに留めてる。
海況の急変が多い地元海域の特性を、何度も目の当たりにしてるから・・・
そしてこの距離の話は、自分が戻れるか戻れないかだけが論点の話であって、更に別な問題もある。
船とのバッティング・・・特にEP.南の国はヒラマサ狙いのボートとカヤックが狭い範囲に密集することが多々ある。
この海域を航行する船の人とも、たまたま数日前に会話する機会があったけど、たまに沖にカヤックがいるとフラッグを立ててはいてもウネリで見えないのだと。
つまり・・・これまでの常識では、カヤックはウネリで隠れないようフラッグを立てる=つまりフラッグを立てればウネリに隠れることはないと思われていた。
そもそもが日本のカヤックフィッシング文化は、東京湾等の内湾が発祥な気がするから『フラッグを立てればウネリに隠れることはない』との常識も、内湾の波の中で培われたことなのだろう。
しかしこのヒラマサ海域は別なのだ。
沖に位置するのに、浅い根がある。
浅い海域だからこそ、波も立つしウネリも高くなることもある。
その日その時の海況次第で色々なシチュエーションはあるとは思うけど、この船の方が言うように、いくらフラッグを立てていてもウネリにカヤックが隠れてしまうことは、往々にしてあるみたい。
それを考えると、やはりカヤックは、、、近くに船がいたり、遠くからでもこちら方向に向かっているのが見えたのなら、受け身ではなく自分発進で場所を譲るべきなのだろう。
水深10mなくともマダイもヒラマサも釣れちゃう地元海域だから、無理にカヤックで沖に出る必要もない。
それよりも、船に迷惑を掛けずに良好な関係を続けて末永くカヤックで遊べる海域であり続けることの方が絶対に大事だ。
ただ、ここに書いたことや、自分が想うことがルールであるわけもなくて、あくまでも個人的な想いに過ぎない。
だから自分よりも沖に出てるカヤックを見ても文句を言う権利もないし、実際に沖から帰ってきた姿を見たら『釣れました~?』とか友好的に話し掛けたりしてる。
それに、自分だって時たま普段より沖に出ることだってある。
もっと言えば、海上には住所も標識も無いわけだから、GPSでも使わない限りは自分が岸から何キロ離れてるのかも把握出来なかったりもする。
だから大事なのは、場面場面で周りの船との位置関係とか把握して、適切な距離感を保って浮くことなのでしょう。
そして話は戻って天候のことを考えたら、是非とも水石山を眺める癖が、この地で浮くカヤッカーに染み付いてくれたら、とも思います。
水石山の真上に積乱雲が見えたり、もしくはドス黒い雲が見えたら、即撤退です。
過去に、このシチュエーションで、どむオ君と痛い目に遭ったことがありました。
久しぶりに、安全面について真面目に書くことが出来ました。
兎にも角にも、この地元で末永くカヤックフィッシングが続けられるよう、その想いに尽きます。
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